見た目だけで虫歯は判断できるか?隠れ虫歯(hidden caries)とは?|茗荷谷けいき歯科医院|茗荷谷の歯医者・歯科|小児歯科・矯正歯科・歯科口腔外科

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医療コラム

見た目だけで虫歯は判断できるか?隠れ虫歯(hidden caries)とは?|茗荷谷けいき歯科医院|茗荷谷の歯医者・歯科|小児歯科・矯正歯科・歯科口腔外科

見た目だけで虫歯は判断できるか?隠れ虫歯(hidden caries)とは?

 当院には地域柄、小児の患者様も多く来院されます。小児とは15才くらいまでの患者様を指しますが、15才位で永久歯(大人の歯)も出そろい歯列が完成します。生えたての永久歯は幼弱永久歯と呼ばれ、まだ虫歯に対する感受性が高く、虫歯になりやすいため注意が必要です。

 永久歯において隠れう蝕(虫歯)というものが存在し、これは表層に軽度な着色等は存在するものの、穴は開いておらず内部で大きく虫歯が広がっているものを指します。1)

なぜこのような虫歯が発生するのかはまだ完全には解明されておりませんが、一説には

①表層のエナメル質(再外層の硬い層)が溶け、

②内部の象牙質(前述の層の内側の層)まで溶けるのが到達し、内部から溶け出たミネラルがエナメル質の溶けた付近に再び沈着して硬くなる。この時フッ素が存在すると通常より溶けにくいエナメル質の層ができる。これは容易には溶けない。

③表層のみが残った虫歯の出来上がり。

このことからフッ素が隠れう蝕の原因の一つと考えられるのがフッ素ですが、これにはエビデンスが無いようです。2.3)また溶けた象牙質内部に唾液タンパク質が沈着して再石灰化を阻害することも示唆されています。

いずれにせよ、最初に表面に起こる脱灰(溶けること)を抑制するためにフッ素は重要です。(決してフッ素が悪いわけではありません)

進行した虫歯の場合は上述のように外からは確認することができません。よってレントゲン撮影や、レーザーを使用した診断機器等を利用して総合的に判断する必要があると思われます。

1)  Caries Res. 2006. 4 0: 38 42. The effect of adjacent dentine blocks on the demineralisation and remineralisation of enamel in vitro. Lynch RJ , Ten Cate JM .

2) Caries Res. 1997. 3 1: 30 34. The effect of fluoridation on the occurrence of hidden caries in clinically sound
occlusal surfaces. Weerheijm KL , Kidd EA , Groen HJ .

3 ) Int J Paediatr Dent. 2013; 23: 72 6. Effect of the widespread use of fluorides on the occurrence of hidden caries
in children. Hashizume LN , Mathias TC , Cibils DM , Maltz M

 

 

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